912
ハナサナギタケの培養特性について
中島 豊
(宮崎県技セ)

 冬虫夏草の一種であるハナサナギタケの培養特性について、収集した菌株を用いて各種培地、温度、pHなどの菌糸成長への影響及び菌株間の比較について検討を行ったのでその結果を報告する。


913
鳳尾(フーイークー)の栽培特性について
永江 修
(長崎県農林試)

 中国産の食用きのこである鳳尾(フーイークー)の栽培特性について、ビンによる栽培特性等を調査した。その結果、最も収量の大きい培地配合比はマテバシイオガコ5:フスマ2:鹿沼土1:ピートモス1:コーンコブ1であり、栽培ビンの形態は850t広口瓶が最適であった。培地基材のオガコについては、スギではほぼマテバシイと変わらない収量が得られたが、ヒノキオガコでは収量は著しく少なかった。


914
ショウロ菌の培養条件の検討
香川 珠実
(九大農)

玉泉 幸一郎
(九大農)
 ショウロは食用とされる稀少なキノコであるが、近年、採取量が減少してきている。この キノコを人工栽培することができれば、有用な林産物として活用することができる。本研 究では、まず、ショウロ菌の増殖のための最適培養条件を決定することを目的として実験 を行った.市販の32812系統のショウロ菌を用い,培養温度,光条件,pHを変化させて培 養した。培養温度は10℃から30℃まで5℃きざみで5段階に調節し、光条件は明と暗の2 段階とした。また、培地酸度はpH3からpH9まで7段階に調節した。増殖の良否はMATSUTAKE 培地に接種した5mm角のショウロ菌のコロニーの成長状況により判定した.その結果,暗 黒条件と培養温度25℃〜30℃の組み合わせが最も成長が良かった。そこで、この培養条件 で数系統のショウロ菌を用いて振とう培養を行い、増殖される菌体量について比較した。