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大学の導入教育としての森林教育の実践と意味
枚田 邦宏           井倉 洋二
松元 正美
野下 治巳
(鹿大農)
 森林を対象にした環境・自然教育の実践活動は、小中学校や林業関係者によって様々な形のものが行われている。鹿児島大学では、1年生の共通教育科目として「森林基礎講座」を4年前から開講し、受講者に対してアンケート形式のレポートを提出してもらっている。本報告では、大学における森林を利用した導入教育の意味を検討する。そのため、この講義の目標、内容の変化を整理し、さらに個別の講義内容の評価分析を行う。


102
総合的な学習の時間を利用した森林教育プログラム−鹿児島大学演習林での実践例−
井倉 洋二
芦原 誠一
馬田 英隆
枚田 邦宏
(鹿大農)
 本年度より学校教育において「総合的な学習の時間」が導入され,環境や森林に関する課題を取り上げる学校も多い。また,多くの小中学校では少年自然の家等を利用した宿泊学習が実施され,その中では野外で自然や森林に親しむ機会が設けられている。しかしながら,学校教育において森林や自然を直接体験に基づいて理解するための効果的なプログラムは整備されていない。鹿児島大学演習林では2年前より地元小学校との連携により,5・6年生の総合学習の一環として森林教室を実施している。本報告では森林教室のプログラムについて紹介し,その教育効果や学校教育における森林教育の意義について考察する。


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大学演習林がつくる子供向け野外教育プログラム
芦原 誠一
松元 正美
野下 治巳
井倉 洋二
枚田 邦宏
(鹿大農)
 大学演習林では「開かれた大学」を目指す取り組みの一環として各種森林講座を積極的に開催しているが、その中で行っている野外教育プログラムの質・量両面でのさらなる拡充が望まれている。 本研究では、鹿児島大学演習林で行っている子供向けの野外教育プログラムを分析し、最も教育的効果が高いと思われる「体験を通じて自然環境に関する知識を理解するプログラム」を開発した。 また、プログラムの実行マニュアルを作成した。これは@職員の誰もが実行できるA演習林で野外教育を学ぶ学生や一般受講者も指導者として実行できるB地域で野外教育を行う各種団体とのノウハウの共有、ネットワークづくりに役立てることを目標としている。