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ヌメリスギタケ栽培適木の検討(U)
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川端 良夫
(福岡森林技セ) |
ヌメリスギタケの栽培原木としての適正を、クヌギ、コナラ、アラカシ、コジイ、ソメイヨシノの5樹種について行った。前回は、初期活着、発生害菌及び接種後2カ年間の収量について報告した。今回は、2回繰り返して行った栽培試験の樹種毎の総合的な収量の調査結果及び収穫された子実体の形質について報告する。単位体積あたりの収量では、ソメイヨシノ、クヌギが2回の試験とも他樹種に比べよい結果となった。また、子実体の形質では、クヌギ発生した子実体が個重・形質ともに優れていた。 |
902 |
中国東北部におけるシイタケ栽培(事例報告)
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金子 周平
(福岡森林技セ) |
中国東北部(遼寧省)では、この地方の冷涼な気候を利用してシイタケ栽培が盛 んになってきている。演者は2地方を視察したが、新査県においては広大なトウ モロコシ畑を利用して菌床露地栽培が行われており、上面発生の良好な子実体を 収穫している。海城市では、日本向けの栽培菌床の輸出を目的として、簡易施設 での仕込み・接種・培養を行っている。これらの低コスト施業を理解すること は、我が国における今後のきのこ栽培に役立つと考えた。 |
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キヌガサタケの長崎県における発生事例と遺伝及び栽培特性
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永江 修
(長崎県) |
長崎県におけるキヌガサタケの発生事例について報告する。発生箇所は長崎市大山町のモウソウ竹林と北高来郡高来町であった。キヌガサタケについては、幼菌が赤みを帯びたモノと白いモノの2種類が観察された。菌糸伸張は、同時期に採取した近縁のスッポンタケと比べるとかなり遅いことが分かった。また、DNA鑑定の結果は、近接の幼菌は同一系統であるが、離隔した個体同士は別の系統であることが確認できた。 |