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森林資源モニタリング調査データの品質保証に関する研究
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北原文章
(九大生資環学府) 溝上展也 吉田茂二郎 |
1999年度からわが国の全森林を対象に、森林の状態や変化を木材生産、生物多様性などの視点から多面的に把握することを目的とし、 森林資源モニタリング調査が行われている。しかし、多くの人員と資金を要している森林資源モニタリング調査において品質保証体制 は整備されておらず、データの精度や正確度に関する情報が欠如しているところに大きな問題がある。 そこで、森林資源モニタリング調査の品質保証体制における基礎研究という位置づけで、学生実習において測樹経験の少ない学部3年生 による直径、樹高測定の誤差傾向、要因分析を行なった。3日間の測定の結果から測定精度の向上がみられ、森林資源モニタリング調査 の品質保証体制において、モニタリング先進国においても行われている調査者の研修会、およびトレーニングの有用性が確認できた。 |
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衛星データへの適応を考慮した森林資源モニタリング調査データの利用法の検討
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加治佐 剛
(九大生資環学府) 村上拓彦 北原文章 溝上展也 吉田茂二郎 |
我が国では、全国を対象とした全国森林資源モニタリング調査(以下、モニタリング調査)が行われている。このモニタリング調査データ は無作為に設定された広域の地上データであるため、以前からリモートセンシングデータと連携した面的な展開が期待されている。しかし、無 作為に設定されたモニタリング調査プロットには、異なる林分を含むプロット(混在プロット)が含まれるため、集計の際はもちろんのこと衛星 データと結びつける際にも問題となる。本研究では、衛星データと連携するための混在プロットの処理方法を検討し、それらを教師データとして 森林タイプ分類を行う。 |
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同時生起行列から得られるテクスチャ情報とスギ林分本数密度との関係解析
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太田徹志
(九大生資環学府) 村上拓彦 葛岡成樹 加治佐 剛 溝上展也 吉田茂二郎 |
近年、森林現況を把握する手法として高解像度衛星データの利用が期待されている。低・中解像度衛星データを用いた解析では、ピクセルごとの画素値を用いた解 析が一般的だが、高解像度衛星データの解析に対し、画素値のみの解析では限界がある。そこで画素値の空間分布パターンであるテクスチャを用いた解析が注目されてい る。本研究では、テクスチャの計算方法として最も一般的な手法である同時生起行列(GLCM)に着目し、GLCMから得られるテクスチャ特徴量と、スギ林分の本数密度との関 係を調べることを目的とした。今回、高解像度衛星データとスギ本数密度との関係を定量的に把握するために、スギ密度試験地の地上測定データからスギ林分のコンピュー タ・グラフィックス・モデルを作成し、CGモデルから高解像度衛星データをシミュレートする手法を選択した。この手法を用い、高解像度衛星データによるスギ林分の本数 密度把握の可能性を探った。 |