211 |
鹿児島県さつま町におけるモウソウチク林拡大の実態と特徴
|
---|---|
寺岡行雄
(鹿大農) 荒木美喜 竹内郁雄 |
鹿児島県は全国でも有数の竹林面積を有しているが,タケノコ生産 の減少とともに放置竹林が増加している。そこでモウソウチク林に着目して、鹿児島県さつま町を 対象としてモウソウチク林の拡大の実態を三時点の空中写真オルソ画像での比較により明らかにし、 その拡大要因について検討した。 |
212 |
里山における竹林動態−宮崎県内4地区の事例−
|
---|---|
甲斐重貴
(宮大農) 牧田絵里子 安藤麻美 |
宮崎市広原・東上那珂、日向市美々津、日向市平岩地区及び延岡市細見町(延岡地区)で、空中写真とGISを用いて30年間(10年間隔)の竹林動態を調査検討した。竹林は美々津・平岩地区では人家近くに、広原・東 上那珂及び延岡地区ではほぼ全域に分布すること、竹林数は30年後には当初の1.2〜4.1倍に増加し、地区及び調査年次間で違いがあり、ほとんどの場合出現数が消失数を上回っていること、総竹林面積は当初の2.3〜 9.0倍となり、個々の竹林面積はどの地区でも年次が進むにつれてばらつきが大きくなり、大きい面積の竹林が増加していること、標高では50〜100m(美々津、広原・東上那珂地区)、100〜150m(平岩、延岡地 区)、傾斜方向では南、南西、南東(広原・東上那珂地区)、傾斜角では15〜20°(広原・東上那珂地区)などで竹林数が増加し、総竹林面積でも増加が顕著な標高、傾斜方向、傾斜角がうかがわれることを明らか にし、更に大野(2002)の研究を基に、竹林タイプ別の箇所数の動向を検討した。 |
213 |
モウソウチク林での伐採幅と伐採季節の違いが翌年の再生におよぼす影響
|
---|---|
蜷」隆史
(鹿大農) 竹内郁雄 寺岡行雄 |
近年、モウソウチク林の拡大が問題となっている。一方で竹材のさまざまな利用方法が考案されており、安定的かつ持続的な供給が求められているが、竹の再生などに関する情報は少ない。本研究は、鹿児島県さつま町の放置竹林において伐採幅(5、10、20m)・伐採季節(7、9、3月)を違えたプロットを設定し、その違いが翌年の竹再生(発生本数、稈高、直径など)におよぼす影響を検討したものである。8月上旬調査時点で稈高2m以上の再生竹を対象とした。伐採季節での発生本数は、どの伐採幅においても3月伐採が多くなる傾向がみられたが、稈高、直径については明らかな差はみられなかった。伐採幅でみると、どの伐採時期でも、発生本数、稈高、直径に明らかな差はみられなかった。 |