造林Ⅱ、生理

412	幹呼吸に及ぼす庇陰の影響
沖井英里香（九大生資環学府）玉泉幸一郎	呼吸は植物の成長・生存に必要なエネルギーを作り出す重要な反応である。しかし呼吸に関する研究は少なく、我国の主要造林樹種であるスギに関するものはわずかである。今回の研究においては、スギの幹呼吸に及ぼす庇陰の影響を明らかにすることを目的として実験を行った。従来、庇陰により樹液流速を低下させると呼吸が増加することが報告されており、その再現性について検討した。樹高6ｍのスギ3本を用い、幹呼吸速度と樹液流速の測定を行った。呼吸速度は幹に取り付けた円筒状の呼吸箱で測定し、樹液流速はヒートパルス法で測定した。全光下と遮光シート下で測定された呼吸速度を比較し、樹液流速との関係を議論した。

412

幹呼吸に及ぼす庇陰の影響

沖井英里香
（九大生資環学府）
玉泉幸一郎

呼吸は植物の成長・生存に必要なエネルギーを作り出す重要な反応である。しかし呼吸に関する研究は少なく、我国の主要造林樹種であるスギに関するものはわずかである。今回の研究においては、スギの幹呼吸に及ぼす庇陰の影響を明らかにすることを目的として実験を行った。従来、庇陰により樹液流速を低下させると呼吸が増加することが報告されており、その再現性について検討した。樹高6ｍのスギ3本を用い、幹呼吸速度と樹液流速の測定を行った。呼吸速度は幹に取り付けた円筒状の呼吸箱で測定し、樹液流速はヒートパルス法で測定した。全光下と遮光シート下で測定された呼吸速度を比較し、樹液流速との関係を議論した。

413	ポット植栽されたヒノキ苗の呼吸速度
玉泉幸一郎（九大農）	地上部の呼吸速度の測定に比較して地下部の呼吸速度を測定した例は少ない。本研究では、ポット植栽のヒノキ苗の呼吸速度を地上部、地下部に分けて測定し、それぞれの呼吸速度の特性を比較した。呼吸箱は直径40cm、厚さ4mmの円筒型のアクリル製で,地上部と地下部を別々に密閉した。地下部は5L/min、地上部は25L/minの空気を流し、オープンシステムでCO2濃度の変化を測定した。地上部については測定された呼吸速度をそのまま用いたが、地下部については、苗を抜き取った後の呼吸速度を土壌のみの呼吸速度とし、これを地下部の呼吸速度から差し引いて根系の呼吸速度を求めた。

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ポット植栽されたヒノキ苗の呼吸速度

玉泉幸一郎
（九大農）

地上部の呼吸速度の測定に比較して地下部の呼吸速度を測定した例は少ない。本研究では、ポット植栽のヒノキ苗の呼吸速度を地上部、地下部に分けて測定し、それぞれの呼吸速度の特性を比較した。呼吸箱は直径40cm、厚さ4mmの円筒型のアクリル製で,地上部と地下部を別々に密閉した。地下部は5L/min、地上部は25L/minの空気を流し、オープンシステムでCO2濃度の変化を測定した。地上部については測定された呼吸速度をそのまま用いたが、地下部については、苗を抜き取った後の呼吸速度を土壌のみの呼吸速度とし、これを地下部の呼吸速度から差し引いて根系の呼吸速度を求めた。　