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鹿北試験地およびその周辺流域における渓流水質
−基盤地質の違いに着目して− |
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大貫靖浩
(森林総研九州) |
鹿北流域試験地において渓流水を月に数回採取し、pH、EC、溶存 成分の分析を行った。pH、ECともに梅雨末期の豪雨の直後に最も低い値 を示した。溶存成分の分析を行った結果、年間を通じてほぼ同様の濃度 で推移したが、梅雨末期の豪雨の直後はNa+, Ca2+の値が際だって低下 した。渓流水の多点調査は、黒色片岩・花コウ岩・安山岩・変斑レイ岩の4 つの岩質の小流域の出口で梅雨末期に行った。地質ごとにpH、EC、溶存 成分濃度に大きな違いがみられた。変斑レイ岩の流域でpHが高い値を示 した他、花コウ岩の流域でNO3-濃度が高く、安山岩の流域でCa2+濃度が 高かった。 |
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竹林とスギ林における林内雨、樹幹流成分および土壌水分の比較
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酒井正治
(森林総研九州) 今矢明宏 横尾謙一郎 重永英年 |
近年、竹がスギやヒノキ人工林へ侵入し、それらの枯死などの問題を引き起こしている。将来、人工林の手入れ不足などから竹林拡大が増長されると懸念さ れているが、竹林の立地環境に関する研究は極めて少ない。そこで、熊本県和水町の竹林(モウソウ、マダケ)とスギ林の隣接林分において、林内雨。樹幹流 の成分および土壌水分の季節変化を比較検討したので報告する。 |