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スギ集団葉枯症発生林分の土壌−添田、市房の事例−
今矢 明
(森林総研九州)
重永英年
宮崎県において行った隣接するスギ集団葉枯症発生林分と未発生林分の土壌の比較から、養分ストレスの関与がその発生要因として考えられた。そこで、これらの地域 以外の発生林分においても土壌が低養分状態であるかを検証するため、福岡県と熊本県の計3林分で土壌調査を行った。その結果、これらの林分においても土壌は低養分 状態であることが確認された。


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長崎県のヒノキ人工林における枯死木の分解度
前田 一
(長崎県林試)
副山浩幸
久林高市
酒井佳美
高橋正通
地球温暖化を防止する、京都議定書に対応した森林における炭素量の変化については、5つの炭素プール(樹木の地上部バイオマス、地下部バイオマス、枯死木、リター、土壌炭素)毎に報告することが定められている。樹木の地上部バイオマスおよび地下部バイオマスについてはデータの蓄積が進んでいる一方で、枯死木の炭素プールやその分解速度については研究例が少なく、データも不足している。そこで、本研究では長崎県の主要造林樹種であるヒノキの間伐された人工林における枯死木の分解度について調査を行った。また、本調査は林野庁森林吸収量報告・検証体制緊急整備対策事業により行った。