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ハナビラタケの栽培
−コーンコブミールによる影響− |
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中島 豊
(宮崎県林技セ) 本神孝幸 |
ハナビラタケは針葉樹の根株心材腐朽菌で機能性成 分の多いきのことされている。クエン酸粕を培地基材 として、針広オガコ、コーンコブミールを用いて栽培 を行ったところ、子実体収量の増加が認められた。 そこで、安価に供給できるコーンコブミールの割合 を変えクエン酸粕に置換して、その影響を検討したの で、その結果を報告する。 |
902 |
ムキタケの簡易施設栽培について
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永守直樹
(佐賀県林試) |
当場では、これまでムキタケの菌床栽培試験に取り組んできたところであり、空調施設を利用した袋栽培においては、 その栽培技術をある程度確立した。また、栽培普及を考えた場合、設備投資が問題となることが予想されることから、低コスト栽培技術 としてビニールハウスを利用した簡易発生施設での栽培試験やブナより安価な雑木チップを培地基材に利用することなどを検討してきた。 今回、簡易施設向きの菌株として有望ないくつかの菌株が選抜された。また、それらの菌株は菌床シイタケ栽培用の雑木チップを培地基材 に用いても、良好な発生を示すことが確認された。 |
903 |
卵殻添加培地によるきのこ類の栽培
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金子周平
(福岡県森林研セ) 石川景子 |
近年のきのこ生産においては,増収、生産費コストダウンなどが急務であるが、きのこ の種類別では他商品との差別化や、新商品の生産も重要な課題である。このような状況下 で、マヨネ−ズ工場から排出される卵殻を添加した培地で比較的新しいきのこについて栽 培試験を行った.卵殻のpHは従来の培地材料と比較して高く、pHの低い鋸屑等の培地への 添加に向いていると考えられた.通常培地に,2g、5gの添加は適正ではないかと考えられ るが、20g添加では7.42と高く、主要なきのこ類の至適pHを超えるような値であった。ヤ ナギマツタケについては、ビン当たり2gの添加では対照区に対して有意な差はみられない もののやや高い値であったが、それ以上添加量が増えると逆に収量は低下した。ビン当た り柄数についても同様の結果であった。添加量が多すぎると逆効果が出るのは培地のpHが ヤナギマツタケのとって高くなりすぎる影響と考えられた。 タモギタケについては、本試験の20g/ビン添加までは卵殻添加が多くなるほど収量が増 加した。本きのこには成長が早く、種菌接種後1ヶ月以内で子実体収穫ができるが、その 後2〜4回と収穫ができ、この間の発生量では卵殻の添加効果が認められた。 |