904
成型駒を使用した原木シイタケの栽培技術に関する研究(W)
−接種孔の孔径・孔深別発生試験−
増田一弘
(宮崎県林技セ)
原木シイタケ栽培において使用されている成型駒は、 早期ほだ化や種駒の省力性などの長所を持つ種駒と期待 され、これまで多孔植菌効果や、樹種別及び種菌の形状 の違いによる特性が報告されている。今回、接種時の接 種孔の径や深さの違いによりオガ種菌がほだ化や発生量 にどのような影響を与えるか検討したので報告する。


905
中国産クヌギと国内産クヌギにおけるシイタケ発生量の比較
大久保秀樹
(鹿児島県林試)
片野田逸朗
中国から堅果を輸入し,国内で育苗,植栽された中国産クヌギについては,これま での研究で,従来から植栽 されている国内産クヌギと比較し,シイタケ栽培に密接な関係がある樹皮の形質が異 なる事が指摘された。また, 両種にシイタケ種菌を接種した後のほだ付きを比較したところ,種駒の活着率やカミ キリの幼虫生息数に違いが 認められた。  今回の調査では,上記調査で作成したほだ木を育成し,それぞれのほだ木から発生 したシイタケ子実体の発生 量を比較した。その結果,ほだ木1本あたりの発生量は,平成15年春に接種したもの は中国産が若干多く,平成 16年春に接種したものは逆に国内産が多かった。ただし,中国産クヌギは国内産クヌ ギよりほだ木寿命が短いこ とが予想されるため,今後も引き続き調査を行い,ほだ木一代あたりの発生量を比較 する必要がある。


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アベマキを原木にした場合の植菌密度とホダ化率との関係
久林高市
(長崎県総合農試)
アベマキによる厚肉しいたけ生産量の増加を目指してオガ菌主体の栽培技術の検討を行っている。今回、コナラを対照にして標準的な時期に、伐倒・葉枯らし・玉切りを行い、植菌したホダ木のホダ化率を調査し、植菌密度との関係を検討したので、その概要を報告する。