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乾シイタケ子実体の保管中における経時変化
石井秀之
(大分県きのこ研)
山下和久
有馬忍
乾シイタケの消費段階における保存の状態を想定して、保管期間中の状態変化を検 討した。  子実体の吸水による重量の増加や菌さんの肉厚については、経時的な変化みられな かったが、水戻しの液の色彩やpHには変化があることが明らかとなり、この変化は 含水率と連動していることが明らかとなった。また、品種により、その変化の程度は 異なることが明らかとなった。  


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乾シイタケの品質向上について
山下和久
(大分県きのこ研)
乾シイタケの流通では亀裂があり、白味の強いシイタケが有利に流通されてい る。また、全国乾椎茸品評会においても、香魔フ部で上位入賞品のほとんどが天 白系の香魔ナ占められている。 今回、品質向上=亀裂の有無と考え、菌さんに 亀裂の生じる時期と条件について試験を行ったので報告する。試験は子実体の芽 きりが確認できたときと、亀裂の確認できた時に子実体の直径を計測し、採取後、 生重量・乾重量を調査した。菌さんの亀裂は子実体直径が10mm程度の子実体生長 初期に生じるものが多く見られ、亀裂の発生は、成長過程の風や乾燥より、子実 体の芽きりの条件により左右されると考えられる。また、90%以上の多湿状態 が20時間以上続くと、亀裂が褐色に変化することがわかった。