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宮崎県耳川流域における林家経営の変化 〜1994年、2008年調査の比較〜
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梶原真人 (九大生資環) 佐藤宣子 興梠克久 |
宮崎県耳川流域の林業構造は家族労働力主体の農林複合経営を特色とし、森林所有者自らが施業を行う点、その基盤としての林道・作業道の整備状況が高水準であるという点で注目されてきた地域である。しかし近年、森林所有者や地域住民の高齢化により、森林管理能力の低下が懸念されている。そこで本研究では、林家の世帯構成の変化や林業経営の変遷、人工林の施業内容及び林業就業状況の変化等を把握し、適切な森林管理を行う上での課題について考察することを目的とする。調査方法としては、諸塚村O集落において各林家への戸別調査を行い、1994年に実施した同集落における過去調査との比較を行う。また、2008年調査では、1994年の調査項目の他に森林施業計画の策定方法や策定率、計画の実施状況、道路の維持管理状況等について把握した。 |
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森林組合による施業集団化と地元組織−林研グループの施業集約化活動への参加−
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山田茂樹
(森林総研 九州) 齋藤英樹 鹿又秀聡 近藤洋史 |
森林組合が団地を形成し施業の集約化を図る場合、同意取得のために森林所有者へ働きかける必要がある。この働きかけは、組合職員が中心に行う場合、集落組織等の組合外部の組織活動を活用して行う場合とがある。しかし近年は、集落住民の高齢化、あるいは離村者の増加等により集落組織が十分に機能せず、これを利用した団地化・集約化活動が困難になりつつある。本報告は、地元組織として林研グループが施業集約化活動に参加した熊本県内の森林組合を事例に、このような形態が可能であった理由、メリット、デメリット等について報告する。 |