201 |
木質バイオマス供給における竹・林地残材の搬出とチップ化について
|
---|---|
楢ア康二 (福岡県森林林業技術セ) 村上英人 平野賢一 三原聡明 濱地秀展 吉次昌則 茅島信行 大川雅史 佐々木重行 |
当県では平成20年度より「木質バイオマス供給システム開発事業」に取り組んでいる。この事業は、間伐後の林地残材、放置竹林の立竹を資源とし、これらを燃料化して供給するシステムを開発するものである。当センターは、この中で林地残材の搬出及び立竹の伐採・搬出とそのチップ処理における低コスト化を担っている。本研究では、上記事業においてハーベスタ、フォワーダの組み合わせによる林地残材の搬出試験において工程調査を行った。また、立竹の伐採・搬出及びチップ化試験を行い、人力と機械の組み合わせによる生産性の比較等を行った。 |
202 |
屋久島における木質バイオマス利活用システムの構築
|
---|---|
寺岡行雄 (鹿大農) 甲斐敬美 高梨啓和 |
木質バイオマスの利活用を図るため、任意の地域を対象として、地理情報として整理された集落、森林および道路網情報と、各集落のエネルギー需要量等から、森林の伐採によって生じた木材から木質ペレットを最小のコストで製造し、地域の燃料として化石燃料消費機器を代替する仕組みを最適化するシミュレーションソフトを開発した。具体的な対象として屋久島を取り上げ、地域のエネルギー需要を代替する木質ペレットの製造と利用のシナリオを、コストと二酸化炭素排出量の点から評価した。 |
203 |
林木形質の密度による影響の定量的把握
|
---|---|
福地晋輔 (九大生資環) 溝上展也 吉田茂二郎 |
宮崎県南部森林管理署管内国有林に位置する、Nelderの系統的配置法を用いたオビスギ人工林密度試験地(35年生、無間伐、360-10000本/haに10密度区、各36本、4プロット)において、植栽密度が林木性質に与える影響を検討した。樹高、直径、材積など一般的性質、曲がり・二股などの外観で判定できる形質不良の発生度合い、また樹幹ヤング率や応力波伝播速度を元にした材密度など木材の力学的性質を測定した。これらの結果から、利用可能な材の量に加えて外観的形質・力学的性質についても、植栽密度が一定の影響を与えることが分かった。当日は径級や材積だけではなく、形質・品質を考慮に入れた適正な植栽密度を包括的に検討する。 |