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スギ林における強度間伐後7年間の成長
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竹内 郁雄 (鹿大農) 石田清 五十嵐哲也 |
近年、人工林を針広混交林化するという目的で、森林環境税などによる強度間伐が実行されている。これまで、強度間伐は実行例が乏しく、間伐後の成長はよく分かっていない。そこで、京都市伏見区にあるスギ26年生林に、無間伐それに間伐強度を3段階に変えた試験地を2000年9月に設定し、間伐後7年間の成長を検討した。スギ林は、サシキ苗が3500本/haの密度で植栽され、15年生時には切り捨て間伐が実行されていた。間伐直前のRyは0.80前後、間伐強度は本数間伐率で26、50、69%、間伐直後のRyはそれぞれ0.68、0.57、0.40であった。間伐後は、ほぼ毎年胸高直径を、7年後にあたる2007年11月には胸高直径、樹高、枝下高の毎木調査を行った。間伐後7年間の胸高直径成長量は、間伐が強度になるほど長期間大きくなった。この他、間伐後7年間の材積成長量についても強度間伐による影響を検討した。 |
309 | 植栽密度の違いがヒノキ林分の成長に及ぼす影響 |
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佐々木祐希子
(鹿大農) 竹内郁雄 寺岡行雄 |
わが国の人工林造成は、植栽密度を3,000本/ha程度にすることが一般に採用されてきた。しかし、林業の採算性悪化や並材需要が増加している現状を考えると、今後は低密度植栽による可能性を模索することも必要であろう。本研究では低コスト育林システム確立の資料とするため、植栽密度が1,000、1,500、2,000、3,000本/haの4段階で植栽された34年生のヒノキ人工林において、植栽密度の違いが林分の成長に及ぼす影響を明らかにすることを目的とした。調査林は広島県福山市の広島森林管理署新元重山国有林内にあり、2007年9月に調査を行った。平均樹高は1,500本植栽区でやや高かった他は大差がなく、平均胸高直径と樹冠幅は密度が低下するほど大きくなる傾向があった。この他、林分幹材積や形状比についても検討を行った。 |
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ヒノキ林における巻枯らし間伐後の変化
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清水正俊 (長崎県 総合農林試) 吉本貴久雄 |
巻枯らし間伐は伐倒などの危険な作業を伴わずに間伐を行うため、間伐不足林分に対して有効な手段と言われているが、実際に巻枯らし間伐後の変化を調査した研究は少ない。今回は、巻枯らし間伐後の林分の変化を報告する。 |