601
秋から冬にかけての小雨によるスギ造林地の乾燥害
讃井孝義
(宮崎県
林業技術セ)
齋藤真由美
 2007年秋から2008年春にかけて,宮崎県では雨が少ない状態が連続した.そのため2008年6月になって県南の一部地域で中・壮齢のスギ造林木の枯死が複数箇所で発生した.本報告では被害発生時の気象条件,被害地の地況・林況等を調査したので,その結果について報告する.


602
カシ・ナラ類枝枯細菌病の総合防除法の検討(3) -春期における感染・発病状況と薬剤散布の効果-
石原誠
(森林総研九州)
 シラカシの枝枯細菌病について、春期における感染・発病状況を把握するため、前年秋の接種により形成させた越冬病斑と周辺の発生新梢の発病を調査すると共に、春期感染に対する薬剤散布の効果を検証した。その結果、越冬病斑の再拡大による枝の枯死や越冬芽への潜伏感染の事例が観察され、春期の薬剤防除は困難であると予想されたが、新梢伸長期前後での無機銅剤の散布が一定の効果を持つことが分った。