808
日本の中規模流域を対象とした樹林地ネットワーク計画と都市域エコロジカルネットワーク計画の整合性
−都市域における幹川・幹線道路グリーンベルトと回廊地区の整合性−
陳 永剛
亀田伸裕
今田盛生
園田裕虎
安田繁
(九共大院)
 日本における20〜30万 ha の中規模流域を対象とした樹林地ネットワーク計画と都市域エコロジカルネットワーク計画の整合性を検討した。その結果、樹林地ネットワーク計画における都市域の幹川・幹線道路グリーンベルトが都市域エコロジカルネットワーク計画における回廊地区に位置づけられると判断されることから、両計画は整合し得ることが明らかになった。


809
日本の中規模流域を対象とした樹林地ネットワーク計画と森林組織計画の整合性
−森林域における渓畔グリーンベルトと流域分区保護樹帯の整合性−
梁経緯
今田盛生
亀田伸裕
園田裕虎
安田繁
(九共大院)
 日本における20〜30万 ha の中規模流域を対象とした樹林地ネットワーク計画と森林組織計画の整合性を検討した。その結果、樹林地ネットワーク計画における森林域の渓畔グリーンベルトが森林組織計画における流域分区保護樹帯と重複する場合と若干の実施可能な調整策によって連結させ得る場合があることから、両計画は整合し得ることが明らかになった。


810
宮崎大学構内に生育する県の絶滅危惧種キヌランの生理生態的特性と個体群保全
椿隆幸
中尾登志雄
(宮大農)
 平成19年春に宮崎大学構内の芝地や草地で、キヌラン(Zeuxine syrateumatica (L.) Schltr.)の個体群が発見された。キヌランは2000年版宮崎県レッドデータブックで絶滅危惧TB類として記載され、九州(長崎、熊本、宮崎、鹿児島)から南西諸島を経てインドまでの広範囲に分布するとされている地生ランの仲間である。多くのラン科植物が、森林生育性で、種子の発芽から開花まで2〜3年かかるにもかかわらず、キヌランは明るい草地に生育し、10月ごろに出芽した個体が必ず翌年春に開花結実、その後地上部が枯れてなくなり、地下部は2〜3年の休眠に入ると云われている。この植物の詳細については不明の部分も多い。そこで今回は現在までの調査で得られた生理生態的特性を報告し、大学構内草地の景観維持と、キヌラン個体群保全のための管理法について検討した。