901
シイタケ原木栽培における大径材の利用方法の検討、−原木処理方法の検討と初期発生量−
石井秀之
(大分県きのこ研)
山下和久
後藤末広
 シイタケ生産量の減少に伴い、クヌギ原木の使用量が減少し、原木林が大径化する傾向がみられるようになってきた。クヌギの大径材は、重量が重く取り扱いが困難となり、子実体の発生量も減少するとされている。今回は、シイタケ原木栽培での効果的な利用方法についての検討を行い、菌糸蔓延までの段階であれば、水分管理を前提とした栽培条件で、半割や短材化が有効な結果が得られた。


902
乾シイタケ栽培における「走り子」の発生が収量に与える影響について (初期発生)
山下和久
(大分県きのこ研)
 大分県乾シイタケ栽培においては、通常2〜4月に接種し、その場で野伏せを行い2夏経過した10月頃、原木をほだ場に移動させ、3〜4年発生させるのが通常の栽培サイクルですが、1夏経過後の春から、伏せ込みの状態で「走り子」の発生が見られることがある。 人工ほだ場で散水を行い、ほだ化管理を行うと、走り子の発生が多く見られることから、今回、人工ほだ場に伏せ込みを行い「走り子」の発生が多かった品種について、ほだ木の位置、菌糸の蔓延状態、2年目の発生量について調査を行ったので、その結果を報告する。


903
成型駒を使用した原木シイタケの栽培技術に関する研究(X)−シイタケ品種別による多孔植菌効果−
増田一弘
(宮崎県林業技術セ)
 成型駒を用いた原木シイタケ栽培については、作業の効率性や多孔植菌による年内発生が見込める等の理由から多くの生産者に使用されている。 前報までに、樹種や駒の形状、植菌孔の径や深さの違いによる成型駒の特性について報告してきたところである。今回は、本県で多く使用されている高温系の生シイタケ種菌4品種を用い、多孔植菌法による最適品種の検討を行ったので報告する。