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早掘タケノコ栽培における肥培管理の改善について
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上敷領芳広
(鹿児島県 森林技術総合セ) |
鹿児島県では,早掘タケノコのブランド化に向けて推進しているものの,近年の生産量は減少傾向にある。その原因として,度重なる台風被害や高齢化による管理不足などが考えられるが,肥料不足や肥料の早期流亡,土壌の保肥力低下や人為的踏みつけによる土壌硬化等が生産量減少の原因ではないかと指摘する声もある。そこで,タケノコ栽培における肥培管理について問題点がないか,現在タケノコ専用肥料として使用されている緩効性肥料と速効性肥料を慣行どおり施肥した場合の肥効を明らかにした上で,本県の早掘タケノコの栽培に適した被膜肥料を検索するとともに,施肥時期や施肥方法の改善策について検討した。また,施肥基準についても,本県の実態に即したものとするため見直しを行ったので,その結果についても併せて報告する。 |
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タケノコの大きさを調整する施業法について
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M地秀展 (福岡県森林 林業技術セ) 野中重之 桑野泰光 谷崎ゆふ |
近年、関西市場等では大きさ約1s前後のタケノコが好まれており、他のサイズに比べて2割程度単価も高い。本研究ではこのサイズのタケノコの発生割合を増やすために、JAの出荷データから大きなタケノコの出荷割合の多い生産者と小さなタケノコの出荷割合の多い生産者を選抜して栽培竹林の調査を行い、タケノコの大きさに関係している要因を分析した。また、竹の先端部分を切断するウラ止めが、タケノコの発生へ及ぼす影響を栽培試験により調査した。これらの結果から、大まかではあるが、発生するタケノコのサイズを調整できる施業方法を提案する。 |
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タケノコ親竹の形状と伐竹作業の関係
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谷崎ゆふ
(福岡県森林 林業技術セ) 濱地秀展 野中重之 |
タケノコ栽培において、安定的に収穫をするため古い竹を伐採する間伐は欠かせないが、生産者の高齢化により敬遠される傾向にある。重労働である伐竹作業を軽減するため、親竹の形状(直径とウラ止め)に着目し、形状別の作業時間を測定した。その結果、作業工程の中でも時間のかかる玉切り・枝収集・枝払いには親竹の形状が小径でウラ止めであると、作業効率が倍近くアップすることが分かった。 |