905 |
シイタケオオヒロズコガ類成虫のLED照明器具による誘引試験(速報)
|
---|---|
村上康明
(大分県農水研究指導セ) |
大分県では生シイタケ生産地を中心に全県下でシイタケオオヒロズコガ類の被害が発生している。この蛾は幼虫がほだ木内に生息して食害するもので、特に成型駒を用いた栽培体系の場合には重大な被害となる。通常、成型駒の駒の部分から大型高品質のシイタケが発生するが、その部分が食害されることによって発生量が激減する。また、幼虫はシイタケの中にも入り込むため、異物混入として問題になる。 防除は成虫〜若齢幼虫期の、ほだ木の外にいる間に行う必要があるため、羽化時期の推定を行った。推定は、ほだ木表面の蛹脱皮殻を計数することによって行った。即ち、マークしたほだ木を定期的に調査して、脱皮殻を計数した。その結果、羽化は初夏6〜8月と秋9〜11月に見られることがわかった。さらに防除のため、羽化時期にLED捕虫器具(商品名LEDキャッチャー)をほだ場にセットしたところ、シイタケオオヒロズコガ類成虫が誘引捕獲された。 |
906 |
台風被害を受けたモウソウチク林の早期健全化について
|
---|---|
上敷領芳広
(鹿児島県森林技術総合セ) |
鹿児島県は台風の常襲地帯であり、激害地では竹林管理を諦める生産者もおり、これが産地崩壊と放置竹林の増加の一因となっている。このため、台風被害を受けたモウソウチク林を早期に健全化することが求められている。台風による強風や塩害により葉が損傷を受けてしまうため、葉の回復を早めることがその後のモウソウチク林の回復に影響を与えると考えられる。そこで、施肥量を違えた時に葉量、葉緑素量、孫枝の数等にどのような変化をもたらすかを調査したので報告する。 |
907 |
木質土木資材の耐久性
|
---|---|
山口 修
(佐賀県林試),山浦好孝 |
木材を土木資材として野外で使用する場合、耐久性への不安が要因となり、必ずしも積極的な利用につながっていない。そのためには、野外で木材を使用した場合の耐久性を明らかにする必要がある。 そこで、ピロディンを用いて様々な施工年度の既設木製構造物の耐久性調査を実施し、木材の耐用年数を明らかにする研究に取り組んでおり、これまでの成果を報告する。 |