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新燃岳噴火の降灰による原木シイタケ生産への影響
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田原博美 (宮崎林技セ) |
平成23年1月19日に宮崎県と鹿児島県に県境にある霧島山新燃岳が噴火を起こした。その約1週間後の1月26日に起きた、より規模の大きな噴火では、周辺地域に多量の火山灰を降下させ、あらゆる方面に被害を及ぼした。同時期にほだ木から発生していたシイタケについても、降灰により商品価値がなくなり、そのほとんどを廃棄処分した事例や風評被害等も見られた。また、伏せ込み中のほだ木や植菌前の原木にも降灰があったため、その後のほだ化やシイタケの発生などへの影響が危惧されている。そこで、今回の降灰が、新燃岳周辺で営まれている原木シイタケ生産へどのような影響を及ぼしたかを検証すると同時に、シイタケの菌糸伸長等に影響を及ぼすか、いくつかの試験を行ったので報告する。 |
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新燃岳噴火に伴う降灰が菌床シイタケ栽培に与える影響
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新田 剛 (宮崎林技セ) |
2011(平成23)年1月に霧島山の新燃岳が噴火し、降灰による県民生活や農作物等への被害が生じた。原木シイタケ生産現場では、収獲最盛期に当たり、発生した子実体やほだ木に堆積したり、付着するなどの被害が生じた。一方で、菌床きのこ生産現場においても、野積みされた木粉に降灰が堆積する等の現象が生じた。生産現場では、ブルーシート等により灰を堆積させない、また、培地調整時に灰を混ぜ込まない等の対策が講じられている。今回、当センターにおいて、菌床シイタケ栽培で用いる広葉樹木粉に灰が混入したまま菌床製造を行ったことを想定して、その影響について検討したので報告する。 |