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ヒノキ苗の低コスト育林に関する研究(U) -植栽後3年の調査結果-
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清水 正俊(長崎県農林技術開発セ),森口直哉 | 林業の持続的経営を行うには、伐採後の再造林が欠かせない。しかし、近年は材価の低迷などで伐採した後の再造林のコストに見合う収入が得にくいために、再造林があまり進んでいない。そこで今回、ヒノキ実生苗の密度別植栽地において植栽後3年までの下刈り方法別の作業人工数、及び植栽木の成長について調査したので報告する。 |
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スギ幼齢林分における下刈り省力化を目的とした下刈り実施年数と植栽密度の検討
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山下盛章(鹿大農),寺岡行雄,金城智之,福本桂子 | 我が国の人工林資源は充実してきており、利用期を迎えている。しかし、林業の収益性の悪化のため、再造林放棄地が発生している。伐出後の再造林に関する技術開発は遅れており、持続可能な林業経営を行うためには、特に初期育林コストの低コスト化が必要である。そこで、本研究では鹿児島大学高隈演習林、スギ幼齢林分(8年生及び9年生)において、初期保育の中で最も労力を必要とする下刈りの省力化を目的とし、下刈りを毎年実施、隔年実施、未実施などの7試験区を設け、下刈り省略による植栽木の成長への影響を明らかにする。また植栽密度を1haあたり1000本、1500本、2000本、3000本の試験区を設け、植栽密度の違いによる下刈り作業功程の比較を行い、報告する。 |
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低コスト再造林への提案
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杉野恵宣,釜 稔(九州森林管理局森林技術・支援セ) | 近年、国内の人工林の多くが伐期に達し、各地で伐採箇所が増えると同時に更新が必要となる箇所も増えていますが、材価の低迷等により林業の収益性は悪化し、再造林の意欲が減退しています。そのため、いかに地拵・植付・下刈等の再造林コストを縮減させることができるのかが喫緊の課題となっています。そのような中で当センターにおいても、@コンテナ苗と裸苗の植付功程・成長量比較、Aエリートツリー等成長の優れた品種と在来品種との成長量比較、B植栽密度別の成長量比較、C坪刈・筋刈による下刈省力化等による造林コスト低減に向けた試験を実施しており、その中で得られた成果と課題をもって、地拵・植付・下刈等それぞれの各コストを見直し、今後の低コスト再造林についての提案を行います。 |