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宮崎県椎葉村における将来木施業の経過報告
小田三保
(宮崎県林技セ)
 宮崎県椎葉村の椎葉県有林では、将来木の選定とその成長を阻害する立木のみを間伐する将来木施業が、ドイツやオーストリアから招いたフォレスターの助言により2010年度に実施された。この将来木施業は、日本で一般的に行われていない施業方法であり、林分の成長状況に関する知見が少ないため、普及することが難しい状況である。そこで、将来木施業による将来木及びその他立木の成長状況について情報を収集するため、施業地内に試験地を設け、2011年から継続して林分調査を行ってきた。今回は、この林分調査結果から試験地の5年間の成長状況と、今後の課題について検討を行ったので報告する。

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南九州のモミ天然林での大気汚染状況の把握に関する研究
吉田茂二郎(九大農)、永淵 修
 筆者らは、霧島、屋久島に存在するモミ天然林の健全度調査ならびに汚染物資の含有量分析を行い、現在の健全度と汚染物質の量との間には、まあり関係がないことを見いだしている。今回は、地域を加えて、さらに汚染物質の歴史的な分析を加えて、健全度と汚染物質の関係を明らかにしたので、それについて報告する。 "