501 |
1年生スギコンテナ苗の主軸からの萌芽誘導
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三樹陽一郎 (宮崎県林技セ)、上杉 基 |
近年、スギコンテナ苗は増産傾向にあるが、連動して余剰苗や規格外苗の増加も見込まれるため、その有効活用法が求められる。一方、優良なスギ品種の大量増殖技術の一つであるマイクロカッティングについては、さし穂に苗木の側枝部を用いる事例があるが、さらに主軸からの萌芽枝も利用できれば増殖効率を向上させる可能性がある。本研究では、Mスターコンテナで1年育成したスギ苗を材料とし、2016年6月に側枝をすべて取り除いた後、主軸先端の切断の位置を変えて萌芽の誘導を試み、4ヶ月経過した時点の苗木の生存率、主軸からの萌芽状況を調査したので報告する。 |
502 |
スギさし木苗の増産に向けた穂木サイズと徒長抑制効果の検討
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藤田紘史郎 (大分県林研) |
大分県では、主伐の増加を受けて苗木需要が急増しており、スギ苗木生産現場ではさし木増殖に用いる穂木が不足している。このような背景から、今後、苗木の県内需要に対する供給の不足が懸念されており、苗木の増産に関する技術の開発が求められている。本研究では、スギ苗木の増産に向けて、スギ在来品種のシャカイン、タノアカ、ヤマグチ、アヤスギを対象にした穂木サイズの検討、得苗率の向上に向けた根切りによる徒長抑制効果の検証をおこなった。これらの結果から得られた知見や課題について報告する。 |
503 | 穂木を低温貯蔵したスギ在来品種のさし木発根率 |
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佐藤嘉彦 (大分県林研) |
人工林の伐採面積の増加に伴い、再造林に用いられる苗木の需要が高まっている。現行の苗木生産工程では出荷時期と播種・さし付け時期に重複が見られ、生産拡大を図る上での障害となっている。九州においてスギはさし木による増殖が主流である。採穂した穂木を低温貯蔵して用いれば、作業時期の分散、適期作業を行うことが可能となる。今回、スギ在来品種のシャカイン、タノアカ、ヤマグチを対象に、低温の冷蔵庫内で貯蔵した穂木を用いてさし木試験を行ったので報告する。 |