204
ローエンドUAV由来の空中写真からの単木抽出技術に関する検討
太田徹志
(九大決断セ)、小川みゆき、 溝上展也、吉田茂二郎
近年UAVによる林分情報の取得に注目が集まっている。レーザースキャナなどを搭載したハイエンドUAVでの技術開発は進みつつ有るが,これらはUAV自体が高価であり実用性の観点で懸念が残る。そこでローエンドUAVの森林管理への利用を検討する必要がある。そこでローエンドUAVから得た空中写真からの単木抽出に関して検討することを目的とする。人工林での単木の抽出の可能性についてレビューおよび事例研究について報告する予定である。

205
定期撮影航空写真とドローン撮影空中写真による伐採前林分蓄積の推定
光田 靖
(宮大農)
宮崎県において皆伐が進行している一方で、盗伐の被害が問題となっている。被害の実態を把握するためには、被害前の資源状況を把握する必要がある。任意の場所で伐採前の資源状況を知ることのできるデータソースは限定されるが、定期的に撮影されている航空写真はそのデータソースとなりえる可能性がある。航空写真にSfM技術を適用することで、3次元の点データを生成することができ、それを解析することで樹頂点を抽出したり、個体の樹冠を識別したりすることができる。しかし、航空写真ではLiDARデータと異なり地表面高データを得ることが難しい。そこで、伐採後にドローンにより空中写真を撮影し、高精度GPS計測と組み合わせることによって地表面高データを取得して、樹高を推定することを試みた。推定した樹高と樹冠情報を組み合わせることで、伐採前の林分蓄積を推定した。

206
UAV画像のSfM-MVS処理による三次元点群データを用いたスギ林の単木樹冠抽出
高橋與明
(森林総研九州)、田中真哉
空中から森林の情報を取得するための有用な技術として、UAV(Unmanned Aerial Vehicle)による空中写真撮影が注目されている。現状で数万円から数十万円で購入できるUAVの飛行性能の高さと写真撮影の簡便さに加え、多視点で撮影された画像に対してSfM-MVS(Structure from Motion-Multi View Stereo)処理を手軽にできる有用なソフトウェアが充実してきていることなどが主な理由であると考えられる。本研究では、UAV画像のSfM-MVS処理による三次元点群データを用いて、あるスギ林の単木樹冠抽出を試みた結果を報告する。