301 |
宮崎県へのチャンチンモドキ導入の検討(Ⅱ)-育苗時の基肥添加量の検討-
|
---|---|
上杉基 (宮崎県林研セ) |
九州の西側に自生していて、早生樹として注目されているウルシ科のチャンチンモドキの宮崎県への導入に際し、ロングポットでの育苗や植栽時のツリーシェルターの施工について、平成28年度から試験を開始している。前報では、培地への基肥添加による苗木の成長量と林地に植栽した苗木の1成長期目の成長状況について報告した。今回もひき続き、培地への基肥添加による苗木の成長試験結果と林地植栽苗の2成長期目の成長状況について報告する。 |
302 |
コウヨウザン苗の食害における忌避剤の効果
|
---|---|
鵜川信 (鹿大農)、藤澤義武、大塚次郎、近藤禎二、生方正俊 |
コウヨウザンは成長や材質が優れていることから新たな造林樹種として注目されてる。しかし、これまで行われた林地への植栽試験においてウサギによる食害が報告されており、この問題の払拭が造林の普及には欠かせない。そこで、本研究では、①コウヨウザン苗の食害の選択性、②コウヨウザンの食害に対する忌避剤の効果の2つを明らかにすることを目的とした。2018年2月に鹿児島県のスギ皆伐地3か所にコウヨウザン苗とスギ苗を植栽し、食害の有無を観察した。ここで、コウヨウザン苗には、さらに、忌避剤散布、シェルター保護、無処理の3つの処理区を設定した。本発表では、食害の状態(頂芽と側枝の比較)や林分間における食害の差異を含め、ウサギによる食害の選択性と忌避剤の効果について、植栽後6か月の結果を報告する。 |
303 | センダンの分枝特性による樹齢推定の可能性 |
---|---|
横尾謙一郎 (熊本県林研指) |
熊本県では直径成長が早いセンダンの優良系統の選抜を開始したが、優良系統候補木は自生木から選抜することが多いため、伐採しないと樹齢が確認できない。そこで、本研究ではセンダン分枝性から樹齢を推定することを試みた。2017年3月に植栽し、芽かきを実施していないセンダン10本において植栽から2年間の枝の発生時期を調べた。その結果、植栽後1年目および2年目とも春期に発生した枝が大部分で夏期から秋期に発生した枝は極めて少なかった。以上から、樹齢が不明である自生木でも分枝性を調べれば樹齢を推定できる可能性が高いことがわかった。 |